2009-01-01から1年間の記事一覧

凍結した頭

日本の失業率が5.2%と再び悪化に転じたそうです。労働人口のうちの20人に1人が失業していることになりますが、日本の総供給と総需要の差であるGDPギャップは40兆円もあり、インフレにもデフレにもならずに達成できる成長率である潜在成長率が1%を割るよ…

嘘つきは総理のはじまり

ガソリンの暫定税率が形を変えて、維持されるそうです。 あれほどマニフェストで廃止と言っておいて、選挙で勝って政権取ったら約束不履行では、有権者もなめられたもんですね。これでは嘘つきは総理の始まりです。いま東京にいますが、東京の人も不景気だと…

安く見られる有権者

今日たまたま朝日ニューススター「葉千栄のNIPPONぶった斬り」という番組の再放送をみていいたら、 「外国人記者がぶった斬る鳩山政権」というテーマでやってました。 出演者はグレゴリー・クラーク(多摩大学名誉学長)・ピオ・デミリア(イタリア「SKYTG24…

わからない人

習近平国家副主席の天皇陛下との会見をめぐり、宮内庁長官と小沢一郎の対立が表面化しています。なぜ小沢一郎はこの時期に、陛下との会見を無理やり設定したのでしょうか。小沢は平成19年年12月にも民主党の多数の議員など500人あまりをを引き連れて、「大長…

没センス

アメリカとの普天間移設問題に対しては、国の将来を左右する重要なことであるにも関わらず、右往左往しアメリカの顰蹙をかっています。またそのことにマスコミも「日本の独自の外交のためにも、沖縄の気持ちを・・・」とか言って、政府擁護の意見が多いよう…

ストライクゾーン

昨日の続きになりますが、日本人の感性が衰えてきていることと、戦後の自由とか個人への偏重教育とは無縁ではないように思われます。ちょっと前に自分探しとかいう言葉が流行りました。自分自身の立場とか在り方がわからなくなり、自分を見つめなおそうとい…

美しいことと嫌なこと

昨日ある講演会で、お茶の水大学教授・藤原正彦教授の講演を聴きました。 教授は今の日本人が日本人としての感性を喪失し、外国の考え方や文化に対する劣等感しか持たないことが、日本が衰退し混乱してゆく原因であるとおっしゃっていました。 しかし今や世…

中国の裏

日銀がようやく量的緩和を打ち出しましたが、10兆円程度とカンフルにはならない金額でした。やることが遅くて小さいのでは、まるで官僚仕事でアリバイを作っただけでしょうね。さて最近中国もなかなか大変なようで、今年のはじめごろに労働集約型の中小企業…

歴民

私の故郷は福井県鯖江市ですが、江戸後期から明治初期まで主に京都で国学者・歌人として後進指導をし、晩年は郷里・鯖江にてその生涯を終えた鯖江藩士・清水完和という方がおられました。清水完和の国学の師は城戸千楯という方で、その城戸千楯は本居宣長の…

難破船

いよいよ円が86円台に入ったようです。 デフレ、デフレといわれるなかで、GDPギャップが40兆円もあるそうですが、平成20年の実質国内総生産は556兆円ですから、それと比較しても7.2%の供給超過になります。またIMFの2009年の日本の成長率が−6%とすると、国内…

人を恋うる歌

与謝野鉄幹の有名な[人を恋うる歌]の一節に、「玉をかざれる大官は みな北道の訛音あり 、 慷慨よく飲む三南の 健児は散じて影もなし」というのがあります。北道とは当時の朝鮮北部で三南とは朝鮮南部のことでしょう。北の人は財を蓄えた高官が多く、南の人…

三島由紀夫の叫びと嘆き

昭和45年11月25日に三島由紀夫は、市ヶ谷で日本人に覚醒を呼びかけ自決しました。 その三島がかつてこう言いました。 「私はこれからの日本に大して希望をつなぐことができない。このままいったら日本はなくなってしまうのではないかという感を日ましに深く…

鬼の首

事業仕分けの記事が新聞を賑わせていますが、国庫事業の無駄削減を旗印に激論が闘わされているようです。財務省は鬼の首でも取るような構えで、長年の財政健全化に宿願だったのでしょう。しかし他の省庁は次から次へと事業を廃止されて、その存在意義自体が…

透けて見える悪意

今日の日本経済新聞で、「平成の天皇ー即位20年の姿」という特集が始まりました。今日は「象徴のあり方」ということでしたが、注意深く読むと皇室に対する悪意が、そのやわらかく見える文章から透けて見えるような気がしました。その中で東京大学の御厨貴教…

思考中=無口

先週やく2ヶ月ぶりに、東京に出張しました。新宿を夕方歩いていると、居酒屋のチラシを何枚か配っていましたが、店はそれぞれ異なっていますが、価格はみな270円均一でした。またあちこちの飲食店が、格安の立ち飲み屋に替わっていました。急激にデフレが進…

害国人参政権

政府・与党は外国人参政権法案提出の協議を始めるようです。公明党の法案提出に対して、同調の構えなんでしょうかね。鳩山首相は9日の日韓首脳会談で、「新政権は歴史に対し目を見開いて物事を進める勇気を持ち合わせている」と発言していますが、根拠が希薄…

パフォーマンス外交

来日中のゲーツ米国防長官は、キャンプ・シュワブ移設問題について「合意した計画が唯一の道だ」と日本の早期履行を重ねて要求し、日米合意からの逸脱は認めないという姿勢を強調しました。 ところが政府はこの問題に対して明確な返事が出来ないようです。鳩…

公私混同

北京から帰国したばかりです。北京は相変わらず狂乱の街でした。 ちょうど建国60周年の国慶節直後でもあり、天安門広場には派手な山車のようなものが林立していて、地方からの観光客が溢れていました。多くの自家用車には国旗の小旗が飾られ、若い人などは顔…

無為の最善

鳩山首相が9日に韓国、10日に中国を訪問するそうです。当初10日の中国訪問が決まっていたそうですが、韓国から中国の訪問前に韓国を訪問するよう要請があり、それに応えたかたちになったようです。案の定 中国のネットが反韓国で燃えているようです。そうい…

月見

10月3日は中秋の名月です。月を見る風習は日本では縄文時代からあったそうですが、中国から平安時代に観月宴が伝わり広く月見が行われるようになったそうです。平安の貴族は庭に出て、月の光を浴びながら遣り水に盃を浮かべて歌会や管弦を楽しんだそうです。…

ピノキオ内閣

鳩山首相は国連気候変動首脳会合で次のように演説しています。「気候変動の問題は地球規模の対応が必須であることから、途上国も、持続可能な発展と貧困の撲滅を目指す過程で、共通だが差異のある責任の下、温室効果ガスの削減に努める必要があります。とり…

飛べない会社

日本航空の再建策が、改正産業活力再生特別措置法(産業再生法)に基づく公的資金の投入を前提に提示されました。この産業再生法により企業が公的資金を受けるためには、所管省庁の国土交通省から認定を受けなければなりません。その認定に基づき日本政策投…

危うい友愛

鳩山外交がいよいよ始まりました。しかし懸案の海上自衛隊補給活動の中止や、普天間飛行場などの在日米軍基地再編問題と地位協定見直しに対しても、明言はなかったようです。 首相の唱える「友愛」とは、オーストリア・ハンガリー帝国の伯爵ハインリヒ・クー…

左ハンドル

鳩山新政権が発足しました。当初取りざたされていた野田佳彦議員の防衛大臣就任はありませんでした。聞くところによれば、民主党左派の強硬な反対により実現できなかったそうです。替わりに防衛大臣になった北澤俊美議員は、もともとは自民党の議員でしたが…

ガムより先に噛締めなければならないもの

奈良市の仲川元庸市長がガムを噛みながら議会答弁をし、市議会議長に注意されたそうです。民主党の推薦で最近当選した、33歳という日本で2番目に若い市長だそうですが、あまりにも行政の執行者としての自覚が欠落しているのではないでしょうか。昨今 芸能人…

一の谷

先日久しぶりに神戸に行きました。震災の痕も見ることがなく、整ったきれいな街だと思いました。神戸と言えば一の谷の合戦の舞台であり、なにか平安の雅が底流にあるように思われるのも、その街並みが近代的であるにもかかわらず清楚で整っているからでしょ…

カッコイイ嘘

内閣府の月例報告によると、我が国の失業率が5.7%と過去最高になったそうです。ますます国民の不安は増すばかりです。民主党は経済政策を内需拡大で行うとしていますが、施策は高速道路無料化・子供手当の支給・農家の所得補償・ガソリンの暫定税の廃止など…

国会議員の頭

民主党の次期防衛大臣に、野田佳彦議員の名前が挙がっているそうですが、いささか安堵いたしました。 野田議員は歴史観において、民主党の中では良識ある少ない議員の1人だと思います。野田議員は2005年10月17日 に、当時の小泉総理に対して次のような趣旨で…

硬骨の歌人

江戸初期の後水尾院の側近である中院通村卿の我が身には何ばかりなる思ひ出のありとてしのぶ昔なるらんという歌があります。後水尾院は徳川幕府になって初めての天皇であられましたが、幕府より様々な圧力を受けました。たとえば天皇が高徳の僧侶に紫の衣を…

絹と明察

選挙期間中に三島由紀夫の「絹と明察」を読みました。昭和29年の近江絹糸の労働争議にに取材したもので、頑固で日本的な父性をかたくなに信じている経営者と、若い労働運動の活動家、それを背後から策動するフィクサー、そのフィクサーを操る同業の若い経営…