再開します

2ヶ月余り休んでおりましたが、ブログを再開します。


今日の産経のニュースに「遺棄化学兵器、処理へ政府、来年度から中国・ハルバ嶺」というのがありました。平成20年に凍結された中国での遺棄化学兵器処理事業が、尖閣での漁船衝突事件で悪化した日中関係改善のために再開されようとしています。
さまざまな疑念が露呈し凍結された事業が、脅されて再開では、日本人であることが恥ずかしくなります。

丹羽駐中国大使も、尖閣事件直後に「中国へのODAを拡大すべき」と発言しています。深夜に中国外交部に呼び出され、恫喝を受けてよほど怖かったのでしょうか、かつての安保闘争の学生闘士も、財を成し名を揚げて腰抜けになったということなのでしょう。大使の辞任をされたほうがいいのではないでしょうか。

そもそも遺棄化学兵器自体が、日本軍の敗戦により当時の国民党軍に引き渡されたものであり、このことはジャーナリストの水間政憲氏により詳細に証明されています。その化学兵器の管理責任は中国側にあり、その処理義務も中国にあるのです。遺棄化学兵器ではなく、つまりポツダム宣言に基づいて中国ソ連に渡した引渡化学兵器なのです。それを外務省は事実を隠蔽し、謂れの無いお詫びとして、最大60兆円といわれる国民の血税をつぎ込んでいます。中国はこの遺棄化学兵器の話を持ち出した頃に、中国国内向けに「東北大開発」という、旧満州の東北三省の大開発計画をぶち上げていました。中国の沿海部の開発が進む中で、東北三省の開発が遅れていて格差への不満が鬱積していました。この中国の国内向けの経済政策の原資に、謝罪として遺棄化学兵器処理の無償ODAが利用されていたことは、充分に想像できることです。ありていに言えば中国に嵌められたのです。


外務省は国家意識・国民の財産の保護・民族の名誉をかなぐり捨てて、中国に媚びることが外交だと錯覚しているのか、はたまたよほど中国から個人的な利益を得ているのか、それとも中国に他人には言えない弱みを握られているとしか思えません。

東大を優秀な成績で卒業し、難関の外交官試験に合格し、市井の駆け引きも、人情の機微も知らずに、決められた階段を上ることに専念するあまり、重職に就く覚悟が無いまま齢を重ねる外務官僚は、国家に害をなす存在でしかないのではないでしょうか。

有名大学にいけなかったものの僻みに聞こえるかもしれませんが、国家の前線に立つということは、生死をも省みない覚悟が必要なのではないでしょうか。

武士は元服の時に、その父から最初に切腹の作法を習ったそうです。つまり責任の取り方が、政治行政という立場にあるものにとって、基本的な価値観であるということなのでしょう。